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難しい説得 [社会]

5月にこのブログ(→ 新興(信仰)科学? )で『保健神話』について心配を書きましたが、その後も収束することなく拡散しています。
最近の毎日新聞に、科学に基づいた対話の難しさを懸念するコラムがふたつ載りました。

・放射能デマ-とぎ汁を子に飲ませる親も = 赤木智弘 (7/28)
科学と「新時代の信仰」 = 東京大教授・坂村健 (7/31)

この手の話のプロモーターは、「既存の知識は信用ならず、自分たちの唱える説は主流の学者にとって都合が悪くなるほどに真理を言い当てているので、無視あるいは迫害されている」と自らにも言い聞かせながら説法をしています。
ですから、東京大教授という肩書きで「常識としておかしいだろ」と大手新聞紙上で指摘しても、信奉者の人たちには響かず、むしろその記事をバネにして勢いを増し、「この御用学者め!」なんて言葉を投げ返しているのが現状です。

ほんとに難しい。
いまだに糸口が見つかりません。


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節電効果 [社会]

わが家の使用電力量は、5, 6月とも前年同月比で約24%減。
個人の家の場合は、どのくらい外出していたかとかどのくらい夜更かししていたかによって変動も大きいでしょうが、とにかく少なくなっています。
支払う料金も少なくなってこちらの財布は大助かりだけれども、これが電力会社の最も望まないところなのでしょうね。ピークの時間を外しつつ深夜・早朝に湯水のように使って欲しいのでしょうが、そういうリズムで暮らすわけにもいきません。

今の季節において夜の時間帯に電力使用を抑えても、課題となっていることの解決にはほとんど役立たないのは理解できましたが、いったん気にし始めた行動はそのまま続いています。
わが家で効果が大きいのはやはりテレビと照明でしょうか。
政治が何をやるかではなく誰がやるかということばかりを張り切ってしゃべるニュースが始まったら即座にテレビから離れて、小さな明かりの下で机に向かって文字を読んだり、こうしてパソコンを使ったりしています。
(ほんとに資源の無駄使いだよ。永田町が機能しないことはすでにわかっているから、今のような状態について長々と解説を聞かされても何の参考にもなりません。政治が何かやる気になるまで「今日も何も決まりませんでした」と一言教えてくれるだけで十分です。)

問題は今の行動を、「がんばって節電している」と意識するか「こんな暮らし方でも困らない」と考えるかでしょう。
前者なら無理と我慢を重ねたスタイルを続けるのに疲れて、1日でも早く発電所を以前のように稼働させてくれと望むことになるのでしょう。
後者のように考えて、さらに広い範囲で細かくライフスタイルを見直す意識が問われているのだと思います。


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新興(信仰)科学? [社会]

メディアやネット情報がさかんに不安を煽ってくれるおかげで、元素を分解する微生物(ワォ!)やら鉱物を口当たり良く飲用できるようにした物やらの話がときおり耳に入る今日この頃です。

せめて慎重に高度な精製が施されて有害な夾雑物が混じり込む心配のない品物なら、精神安定の効果は期待できるかもしれないと思ってみたりしますが、こういう物をありがたがる人は『天然』という文句に惹きつけられる人と重なるようで精製物は好まないようです。

そもそも「既存の科学的知見は信用ならない」という前提なので、ぼくなどが思いつく論拠ではとりつく島もなく、「リスクの方が大きいからおやめなさい」と言っても話がかみ合いません。
「原発周辺の海水の浄化に使われた鉱物(そこは信用するんだなあ)だから体によい」なんていう説が説得力を持ってしまうんですね。どうしたもんでしょう?

ずいぶん前に注目を集めたことですが、宗教団体に入信した人を脱会させるために家族や弁護士さんたちが説得を試みた話法を勉強してみようかなぁ。


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プロ野球と節電 [社会]

プロ野球の開幕日を数日後にするとか4月中のナイター試合の可否だとか、調整能力の全くないコミッショナーやらいろんな世界を牛耳っているといわれる年寄りやら、文科大臣や節電担当大臣まで入り乱れての騒動が伝えられています。

課題は4月にあるのですか?
電力事情は夏にはさらに厳しくなると明らかにされているではありませんか。

立派な肩書きを持った人たちが首寄せ合って、骨折箇所にとりあえず絆創膏を貼って安心するような愚かな行為はやめようじゃありませんか。

プロ野球はたまたま注目を浴びた一部分であって、それぞれが身のまわりを精査する必要があると思います。


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入試インターネットカンニング [社会]

有名大学の入学試験時間中に問題をネット投稿した受験生が逮捕されたことについて、マスコミは身柄移送の様子を映し出したりして、まるで日本の教育制度の根幹が揺らいだかのような大騒動となっています。

初めぼくは、そんなに騒ぐような話題だろうかと感じたのですが、「不正行為で入試をパスしてもその後の学生生活での苦労が多いはずで、結局は本人にメリットはない」などとカマトトぶった建前論が披露されないのは、ある意味で正直な反応なのかもしれないと思い直しました。

有名大学卒の優秀な人材といわれるのは、高校教育修了時点での受験テクニックに秀でた人間であると社会全体が暗黙のうちに了解しているということなのでしょう。
入試こそが最も重要な尺度なのにその信頼性が損なわれてしまうということは、たぶん大事件なのでしょう。

業務妨害というけれど、携帯電話を操作しているのを見過ごす試験監督っていうのは、果たしてまっとうな業務遂行といえるのでしょうか。携帯電話に限らず色々なカンニング方法があり得るような気がするけれど、抑止できているのでしょうか?


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角界は建前の仮面を脱ぎ捨てろ! [社会]

大相撲が揺れっぱなしです。
学識経験者とかいう立派な肩書きの人たちを揃えた調査委員会で、「ウミを出し切る」などと一見立派なことを言っていたはずなのに…。

半年前の記事に書き留めたように、勝ち負けの世界に生きる者がヤクザの賭場に関わりを持てば、その先には勝負を意図的にコントロールする欲望が待ちかまえているであろうことは、学も識も十分でないぼくでさえ容易に思いつく事なのに、そこにメスを入れなかったのは臭い物に蓋をしようと目論んでいたと見るしかないでしょう。

「八百長の実態は知らなかった」などとカマトトぶったセリフを吐いている限りは生まれ変わることはないでしょう。
「隠し通そうと思ったのにばれちゃった」と素直に認める事から始めてはどうでしょうか。
「真面目にやっている若い力士がかわいそう」と乙女チックで情緒的な言葉で火を消す手法はそろそろ賞味期限切れです。

どうしても建前を貫き通したいのであれば、パチンコ業界を見習って警察関係者と友好的な関係を築くのが良いのかもしれません。


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仕事を英語で [社会]

14日の毎日新聞に『英語の社内公用語化』に関する対談記事が掲載されていました。

ニュース争論:英語の社内公用語化

 ユニクロを展開するファーストリテイリングなどが英語を社内公用語化する方針を打ち出し、波紋を呼んでいる。国内市場が低迷する中、海外での成長を目指すためだが、社員には戸惑いも広がりそうだ。【立会人・福本容子論説委員】

 ◆英語抜きで経営は成り立たない時代に--慶応大特別招へい教授・夏野剛氏

 ◆現場の創造性など日本企業の強み断たれる--東大大学院情報学環教授・西垣通氏

(…続きはリンク先を参照)

寝ぼけたようなテーマに紙面を大きく割いているなあ、と思ってしまいます。
日本語という堅牢な防御壁の内側で世界の競争相手から隔離・保護されていて、海外事業といっても海外在住の日本人を相手にしたものだけである日本のマスメディアゆえの記事かもしれません。

事業を多国籍に展開するからには、意思疎通の手段として英語に期待せざるを得ないのは明らかだと思います。

グローバル化だの国際競争力だのという言葉が使われるようになってずいぶん経つのに、何を今さらという感じです。
実践面を考慮せず、概念の表面だけで「グローバル化への対応」なんて唱えているから、外国アレルギーのような内向きの思考がぬぐえないのでしょう。

米英中心の世界地図に組み込まれるなどと難しいことを考える人もいるのでしょうが、英語を使えば相当広い範囲において意思疎通が出来るというのが現実です。

ぼくもアラビア語が公用語である国で、英語を頼りに意思疎通を図っていました。
彼らは、国外からの情報を取り入れるため(仕事でも趣味でも)、あるいは、職業選択の幅を広げるために、外国語を熱心に身に付けようとしていました。
正しい文法なんて後回しにして、とにかく使ってみる。中学生くらいの子どもも、あらん限りの単語を並べて話しかけてきました。
衛星を通じて世界中の数百チャンネルの放送をテレビで視聴できる家庭が多いから、語学に取り組もうと思うきっかけが身近なのかもしれません(日本の地デジなんかよりよっぽど役に立つ)。

対談記事の中で、「仕事が出来るが語学の苦手な人」と「語学が出来るが仕事はいまいちの人」を対比するようなことが語られていますが、これは全く意味がありません。
ユニクロや楽天は、「仕事の出来る人が英語を使うこと」を求めているのです。
だいたい、日本語環境の中でパッとした仕事が出来ない人が、英語を使えばたちまち優秀なビジネスマンに変身するなんてことはありえない。まず、仕事が出来ることが前提で、その中身について日本語を解しない人ともコミュニケートする意欲が有るか無いかの問題でしょう。
対外的な契約文書作成などを求めているのではなく、自社内での意思疎通ということなのですから、流暢でなくても話の中身を伝える努力が大事なのだと思います。


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続・現場軽視 [社会]

前記事に関連して、先週末に次のような紙片がぼくの家にも届いていた事を思い出しました。

 日本郵便からのお詫びとお知らせ

 平素はゆうパックをご愛顧いただき、ありがとうございます。

 さて、この度のゆうパックの遅れにつきましては、お客様に大変ご迷惑をおかけしました。
 深くお詫び申し上げます。

 現在、ゆうパックの遅れは解消し、お客様へのサービスは正常化いたしました。

 今後ともお客様の信頼回復に向け、社を挙げて取り組んでまいります。

 今般ご迷惑をおかけいたしましたことを重ねてお詫び申し上げますとともに、引き続き、ゆうパックをご愛顧くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。

郵便事業株式会社

再び同種の混乱が起きることはないと、本当に自信を持って言っているのでしょうか?

報告書が総務省に提出されたのが先月30日とのことですから、その取りまとめに先行して各戸に配布する紙片が用意されていたことになります。

現場で作業している人の声に耳を傾け、施設の改修や作業手順の見直し、追加の人員配置などが完了したことを受けての文書なのでしょうか?
管理部門の人だけが納得しているのではありませんか?
(これほど短期間に、原因調査と平行して万全の作業体系を整えることができたというのであれば、なぜ最初からそうしなかったのかと言いたくなります。)

混乱は日本郵便本社の会議室で起きたのではないことを、もう一度見つめ直すべきではないでしょうか。


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現場軽視 [社会]

宅配便の配送が先月滞った件に関して、日本郵便が原因や対策をまとめた報告書を総務省に提出したのだそうです。

  • ペリカン便との統合で従業員と施設も継承するため「特に大きな問題は発生しない」と考えた本社などの認識が甘かった
  • 日本通運から引き継いだ、あて先別に仕分ける機器の使用の訓練が不足していた
  • トラブル時の手作業を想定した人やスペースが足りなかった
  • 中元期に増える冷凍荷物のために借りた保管庫が狭かった
  • 混乱の中で各支店の状況が正確に本社に伝わらず、対応に遅れが生じた

という事柄が主な原因として報告書に記載されているらしい。

つまり、作業現場の事情を十分くみ取ることなく管理者の机の上だけで移行計画を作成し、実際の作業について現場とのすりあわせを行わないまま実施しようとしたために、起こるべくして起こった混乱といえるのではないでしょうか。

小泉政権による郵政改革の結果、郵便サービスがたいへん向上したなんてことを言う経済評論家もいるようですが、実際にはどうなんでしょう?
ほとんどの郵便局の郵便窓口を担当している人は、正社員ではないと思われる人が占めるようになって入れ替わりも頻繁なようです。
ハガキ1枚を売ってもらうに際にも、椅子から立ち上がって深々と頭を下げてくれるようにはなったけれども、あまり利用の多くないであろう取り扱いを頼むと対応が心許なく思える事もあります。
小包を郵便局に持参して出そうとしたら「重量が10g超過しているので受け付けられません」と返された、という投書を新聞で読んだおぼえもあります。
わずかの重量であれば包装材を工夫して軽くするのは容易いはずで、杓子定規に突き返すだけでなくそのような助言も含めた会話があってこそ利用者に役立つ窓口サービスであるのは言うまでもないことだと思います。
窓口に限らず、街中のポストから郵便物を集めている人や家に書留を配達してくれる人などの様子が、以前とは明らかに違ってきています。

営業成績の数字を評価軸にして、労働をコストとみなし「命じた事を安価にこなす手法が優れている」と考えるならば、今の方向性は間違っていないのでしょう。
でも、それだけで本当によいのでしょうか?

現場は与えられた作業だけを安上がりに済ませていればよいのだという考え方が蔓延しています。
ぼくの住んでいる街では市営バスが走っていますが、車両には『市営』と書かれているけれども車内の名札を見ると運転手さんの多くは民間企業の人です。
派遣労働者層の増大は、新聞等で報じられているとおりです。
現場と管理者の距離が拡大しています。

「事件は会議室で起こっているんじゃない!」というセリフが有名になった刑事ドラマがありましたが、わが国のあちこちでそう言いたくなるような事態が生じているのではないかと心配になります。
そして、現場からそんな声が上がるルートすら閉ざされた中で起こったのが、今回のゆうパックの混乱だったのではないでしょうか。

かつては職場の中でひとりひとりが経験を積みスキルを磨く事が重視されていました。
実際の作業の細部を作業者が自ら見直して職場全体の機能を向上させる事が、『カイゼン』という言葉とともに海外から注目された事もありました。
このような方向性が、あまりにも軽視されているように思えてなりません。


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開票速報番組 [社会]

参議院選挙の投票率は夕方までの時点で3年前より微増とのニュースがありましたが、高い数字ではないようです。
当選した議員が国民を代表しているのかという点に、少し影が残ります。

今の時間、テレビはどのチャンネルも開票速報番組をやっているのでしょうが、あまり見たいとも思いません。

投票箱が閉じられると同時に議席の数字を画面に出すために、19時55分頃から番組を始めるようです。
1分、1秒でも早く画面に当確と表示するために報道各社が注いでいる精力は、相当なもののようです。
ぼくが今日出向いた投票所でも、出口にNHKの腕章を巻いた人が立っていました。

結果については、一般市民も関心を持って見ていることでしょう。でも、それを20時01分に知ろうが、23時59分に知ろうが、どちらにしても明日の暮らしに大した違いがあるとは思えません。
一方で立候補者の周囲では、「祝賀」にするのか「反省」とするのか、一刻も早く見極めたいのだと思います。

何が言いたいのかというと、テレビは市民のためではなく政治家向けに大騒ぎを演じているのではないかということです。

「後援会をこまめに回って基礎票を手堅く固めたうえに、街頭演説を数多く行い無党派層にも浸透しました。」などと繰り返される選挙戦術の分析も、次回に立候補しようと考える人以外には何の参考にもならない。
どの党とどの党が協力関係になるとか、政党の役員人事がどうなるとか、国会運営がやり易くなる-難しくなるなんてことは、政治家の側の問題です。

「○○さんが議席を確保したので、医療(経済、教育、労働、国際協力……)課題に精力的に取り組みを進めていくでしょう」とか、「○○党の議員が増えたことによって、格差問題についての国会での追求が多くなるでしょう」などというように、市民生活への影響を考える分析は聞こえてきません。

大手メディアの政治記者は政界の有力者に密着しすぎて、有力政治家の視線で政治を語ることしか出来なくなっているんじゃないだろうか?
こんなメディアのあり方も、政治への無関心や不信を大きくするひとつの要因になっているような気がします。


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