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差別反対を掲げるサッカー界 [社会]

日本代表チームが敗退してしまったので、サッカーW杯への注目度は少し低下ぎみなのでしょうか?

準々決勝の4試合が始まる前に、各チームのキャプテンがそれぞれの言葉で人種差別に抗するメッセージを読み上げ、試合に臨む選手と審判が" SAY NO TO RACISM " と記された横断幕の後ろに集合していた。

一昨年頃には、国際試合が行われる際にFair playフラッグとともに同様の文言が書かれたフラッグが入場していたように思う。
EURO 2008大会で、毎試合見られた光景だったと記憶している。

サッカー界がこぞって、人種差別・民族差別に反対する意思を示しているということだ。

ひるがえって、日本の状況を見てみると少し心許ない気がする。
宮城県で5月に行われたJリーグの試合後に、サポーターから選手に向かって差別的言葉が発せられた。
これに関するリーグの措置は以下のとおりだ。

 2010年6月8日
制裁決定について

 社団法人日本プロサッカーリーグ 鬼武健二チェアマンは、裁定委員会に諮問し、当該クラブに対し下記のとおり制裁を決定しましたのでお知らせいたします。

1.クラブに対する制裁の種類および内容等

当該クラブ  ベガルタ仙台
[1]制裁の種類および内容:けん責(始末書の提出)
            :制裁金 200万円

[2]適用条項 :『Jリーグ規約』
   第51条 〔Jクラブの責任〕第1~3項
   第148 条〔チェアマンによる制裁及び調査〕第1項
   第149条〔制裁の種類〕第1項 第1号、第2号
   第159条〔2,000万円以下の制裁金〕第9号
当該クラブ  浦和レッズ
[1]制裁の種類および内容:けん責(始末書の提出)
            :制裁金 500万円
[2]適用条項 :『Jリーグ規約』
   第51条 〔Jクラブの責任〕第4項
   第148 条〔チェアマンによる制裁及び調査〕第1項
   第149条〔制裁の種類〕第1項 第1号、第2号
   第160条〔1,000万円以下の制裁金〕第5号

2.違反行為の内容

2010年5月15日(土) 宮城スタジアムにて開催された2010Jリーグディビジョン1第12節「ベガルタ仙台vs浦和レッズ」において、試合終了後に浦和レッズの選手がゴール裏スタンドのサポーターへあいさつに向かった際、浦和レッズサポーターよりペットボトルが投げ込まれ、そのうちの1本が観客に当たり、裂傷を負わせた。
 また、浦和レッズのサポーター約20名が、立ち入り禁止エリアに侵入した上、浦和レッズのチームバスに接近し、さらにそのうち2~3名が、ベガルタ仙台のチームバスが出発した際に、バスに向かって差別的発言を行った。

これだけでは経緯が分かりにくいかもしれないが、さらに詳しくは浦和レッズのHPを参照していただきたい。

なんとなく静かに、知る人ぞ知るといった形で幕が引かれたように感じるのはぼくの考えすぎだろうか?
トラブルの中味を知らしめて、多くの人たちが差別について考えるきっかけを作り出しても良かったようにも思う。
今後、スタジアムなどで反差別の取り組みが精力的に行われるよう期待したい。

W杯大会を招致する計画が進められているようだが、『2~3名』とまで特定されている発言者たちが何の反省もないまま引き続いてスタジアムへの立ち入りを許されていると見られた場合、招致にとってネガティブな材料であることは間違いないであろう。


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続 ・ 相撲と賭博 [社会]

前回書いた疑問に、昨日の毎日新聞の記事がある程度答えを示してくれた。

 大相撲:野球賭博 現役胴元が証言 「大胴元」全国10組織 すべて暴力団が運営

 大関・琴光喜関(34)=佐渡ケ嶽部屋=への恐喝事件を機に、暴力団の関与する野球賭博が明るみに出た。大阪でも野球の独立リーグの選手8人が野球賭博をしたとして解雇され、一般社会への浸透ぶりをうかがわせた。大阪を中心に野球賭博の「胴元」をする40代の男性が、大阪市内で毎日新聞の取材に応じ、「賭博汚染」の実態を証言した。

 男性によると、プロ野球の試合結果を対象にした賭博はピラミッド型の構造で運営される。頂点は「大胴元」。中規模、小規模の各胴元が連なる。男性は中規模の胴元でオーナーに雇われ、暴力団とも親交が深いという。

 大胴元は全国に10組織ぐらいあり、男性は「すべて暴力団」と断言する。中規模の胴元は100~200、小規模は1000以上という。客を管理して賭け金の集配をする役割の人は「中継」と呼ばれ、胴元の下に位置している。賭け金は1口1万円。胴元は負け客の賭け金を没収し、勝ち客に払う勝ち金の1割を寺銭(てらせん)として徴収する。

 警察の捜査を逃れるため「銀行口座は使わず現金回収が基本。大胴元や中継とのやり取りはすべて『飛ばし』(偽名契約)の携帯電話を使う」と言う。かばんを開いて約10台の携帯電話を見せた。

 男性は1週間に5000万~6000万円の賭け金を扱う。プロ野球の試合の少ない月曜日が清算日で主に中継から金を集める。「不況に加えて貸金業の規制が厳しくなり、金を払えない客が増えた。胴元は以前ほどもうからない」

 野球賭博のギャンブル性の高さは、チームの強弱を踏まえた「ハンデ」が一因。A対Bの試合で1のハンデがつくAに賭けた場合、Aが1点差で勝っても賭博上は引き分け。2点差以上なら勝ちになる。実際のハンデは更に複雑だ。

 サラリーマン、公務員から芸能人、プロスポーツ選手まで客層は幅広い。1週間で5000万円失った客もいるという。「相撲やサッカーW杯(ワールドカップ)も賭け対象。大金を賭けた試合を見る高揚感は病みつきになる。業界がなくなることはない」

 男性のオーナーは違法カジノ店も営むが、大相撲の大阪場所になると、ある親方が「力士を遊ばせて」と頼んでくる。多くの力士がカジノ店に入ると目立つので、マンションの一室を用意してトランプの出札の数を競うバカラ賭博をさせているという。男性は「角界と違法賭博との深いかかわりは常識。いつか社会問題になると思っていた」と話した。

(毎日新聞 2010.7.2)

『客層は幅広い』らしい。実態が明らかになっては困る人たちが、色々な分野で肝を冷やしているようだ。
自己申告せよと迫られた相撲取りは運が悪かったとして、幕引きが望まれているのだろうか。

相撲も賭け対象との証言だ。
強欲なぼくが胴元だったとしたら、「関取、明日の取り組みはどうしても勝ちたいですか? 結果によってはかさんでいる負け分をチャラにしてもいいんですけど…」と電話したくなるだろうなあ。

 


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相撲と賭博 [社会]

相撲協会に厳しい視線が注がれている。

法律が私的な賭博を禁じているのだから、賭けに参加した者が咎められるのは当たり前の成り行きなのだろう。
ただ、反社会性という観点からは、賭博を開帳して寺銭を闇資金に流していた者の方がより深刻なのではないだろうか。

枝葉末端の使いっ走りを逮捕したという報道はあったけれども、徹底的な捜査で全容を明らかにして厳しく取り締まるというメッセージが伝わってこないのはなぜなのか。
文科省の動きなどよりも注目しなければならないことが、別にあるのではないだろうか。

「野球賭博をやっていたのなら、相撲賭博もあったのでは…」
「本質から目を背けたいわけが、関係各位の間で共有されているのかな…」
などと勝手に想像がふくらんでしまう。


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チャレンジ25キャンペーン [社会]

前回に続いて、真面目に目標達成に取り組んでいるのか疑わしいお役所の取り組みについて…。

『あしたのニッポン 地球温暖化対策 (保存版)』と題した政府公報が、新聞に折り込まれてわが家に届いた。

「家庭のCO2削減にチャレンジしましょう! 政府も応援します」とうたっているが、その中味は…、
・新しいエアコン、冷蔵庫、テレビを買いましょう
・住宅を改築しましょう
・太陽光発電装置を導入しましょう
・最新型の乗用車を買いましょう
と呼びかけるものだ。

われわれがせっせと消費に励みさえすれば、目標が達成できるのだろうか?
(現在の家庭部門のCO2排出量は1990年比で4割増と記述されているから、家庭部門だけを切り離して考えた場合、目標達成にはあと10年で-46%とほぼ半減が必要との計算になる。)

これは、(温暖化対策とは名ばかりの)家電や乗用車の販売拡大キャンペーン広告じゃないのか?

この広報が新聞に折り込まれて届いたからといって、ああそうですかとエアコンや乗用車を購入できる家庭がどの程度の割合で存在しているのだろう?

不特定多数に幅広く配布する広報ならば、自家用車の使用を少しだけ控えるなどのライフスタイルを見直す提案や省エネルギータイプ電球への交換呼びかけの方が、自分に関係することとして考えてくれる人が多いのではなかろうか。

「地球温暖化。早急に対応しないと、取り返しのつかないことになりかねません。」
広報に書かれているこの言葉は、こんなチラシを大々的に作って配布するお役人の方々にそのままお返ししたい。


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明確でない目標 [社会]

今日の朝刊記事です。

EPA看護師:国家試験に3人が合格 狭き門に批判も

 看護師国家試験の合格者が26日発表され、日本で研修中のインドネシア人男女各1人とフィリピン人女性1人の計3人が合格した。経済連携協定(EPA)に基づき来日した候補者として初の看護師誕生となる。だが、針の穴を通すような狭き門。多くが不合格で帰国すると国内外で批判が高まりそうだ。【有田浩子、岡田英、古賀三男】

 合格したのは、インドネシア人のヤレド・フェブリアン・フェルナンデスさん(26)=新潟・三之町病院▽リア・アグスティナさん(26)=同▽フィリピン人のラリン・エバー・ガメドさん(34)=栃木・足利赤十字病院。

 試験は先月21日にあり、両国の看護師候補者のうち約7割の254人が受験した。日本人を含めた看護師の全国平均合格率は89.5%だった。

 「すっごくすっごくうれしいです」。会見したアグスティナさんは両手を大きく広げて喜んだ。母国の弟と妹にメールで報告したという。フェルナンデスさんも「病院の人の応援があって合格できた」と話した。2人は母国で看護師を2~3年経験し08年に来日した。午前中は仕事をし、午後に約4時間、病院スタッフ1人がついて試験勉強や日本語の指導を受けた。

 昨年2月の国家試験では受験した82人が全員不合格で、来日3年以内に合格できなければ帰国となる。第1陣(08年8月)のチャンスはあと1回だ。アグスティナさんは「みんな一生懸命勉強するので期限を延長してくれませんか」と話した。

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 EPAの受け入れをめぐっては、病院・施設まかせで「日本語支援が不十分」(平野裕子・九州大准教授)という指摘があった。インドネシアのマルティ・ナタレガワ外相も今年1月、岡田克也外相との会談で「漢字が難しい試験を改善してほしい」と求めている。

◇ことば・EPA
  2国間の経済連携を強化するための協定で、看護師・介護福祉士候補者の受け入れも含まれる。

 インドネシア人候補者は08年8月から、フィリピン人は09年5月から受け入れ、両国合わせ看護師候補者約360人、介護福祉士候補者約480人が来日した。半年間の日本語研修の後、日本の病院・施設で働きながら国家資格取得を目指す。介護福祉士は実務経験3年が必要で1回しか受験できない。

(毎日新聞 Mar.27)

はたして日本側の役所が外国人看護師・介護福祉士の定着を目指していたのかどうか、疑問視されても仕方ない状況です。

受験者254人中251名が不合格という結果からは、そもそも仕組みに無理があると言わざるを得ません。

「実現困難であることが証明できて良かった」と排外的な笑みを浮かべている人もいるのではないかと邪推してしまいます。

360人+480人の大半が、資格を取得できずに帰国するような事態になったらどうするつもりなのか。

目標達成率が数%という施策をしていても役人の世界では特に問題視されないのかもしれません。

でも、人材確保の望みを持って協力している病院・施設はどうすればいいのか。

そしてなによりも、若い時代の3年間を費やすことになる研修生の人生設計をどう描くのか。

(1) 研修をしっかりと支援する。
(2) どんな能力が必要かを精査して、特別な試験の方法を検討する。
(3) 期間を延長する。
一旦帰国するとしても…
(4) 母国で学習を継続し再挑戦できる仕組みを整える。
(5) 日本での経験を母国で活用できるように支援を継続する。
等々の取り組みを早急に考えなければならないと思います。


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バンクーバー2010閉幕 [社会]

今日は、パラリンピックの閉会式がストリーミング放送されているのを見つけてしまったので、他の用事を忘れて2時間近く見入ってしまいました。

放送局の番組ではNHKが少し放映しただけでしょうか。
単にエンターティメントとしても見所の多いコンテンツだったと思うのですが…。
テレビで放映されなくても、パソコンで見ることができるのですから便利な世の中になったものです。

たくさんの放送局があるのですから、1社くらいへそ曲がりな会社があっても良さそうなものなのに、フィギュアスケートだと全社揃って大騒ぎし、各社間で賞金の額をつり上げながらお笑いコンテストを開催し、なんてことをやっているのが現状ですから2~3社無くなっても困らないように思います。

ウィスラーの街路をパレードするように集まってくる選手入場は、斬新な演出でした。
カナダの人と思われるコメンテーターも言及していましたが、アイススレッジホッケーは大活躍でしたね。カナダの会場において行われた氷の上のホッケーゲームで、日本代表チームがカナダ代表に勝つなんて、「その時、歴史が動いた」くらいの快挙です。
主将の遠藤選手は、全参加選手の中で男女1名ずつにしか贈られないファン・ヨン・デ賞の受賞者に選ばれてステージ上で誇らしげでした。

75歳のアスリートにも感服させられました。
成績にかかわらず、各選手が示してくれたパフォーマンスはすばらしいものでした。

式典の中でも述べられていましたが、「何が出来ないかではなく、何が出来るのかを追求すること」の大切さを示してくれたのだと思います。


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排除する同胞とつなぎとめる異邦人 [社会]

2004年にイラクで人質にされてしまった高遠菜穂子さんに関する番組を、NHKが3日夜に放送しました(録画しておいて今日見ました)。

「生きて帰ってきたからこんなに責められるんだ…」
極限まで追いつめられた日々が続いたんだろうと思います。

そんな彼女を救ったのは、イラクの人々から発せられたメール。

あふれんばかりの『品格』を兼ね備えた人の多い日本社会なのでしょうが、ぼくは情けなさを感じる。

意見が違う者に対して、その存在を否定するかのような行為に及ぶ。
命からがら戻ってきた同胞なのだから、違う接し方があったはずだ。

あの時の『自己責任論』は政府の役人から発せられ、マスメディアが増幅して一気に広がった。
あんな状態になってしまったことについて、わずかではあっても後悔や反省の念が政府の側に生じたのだろうと思っていた。

でも、今から約3年前、日本大使館員が在外日本人(そのうちの1人がぼくだったわけだが)の前で開口一番、「みなさんの安全はみなさんの自己責任ですから」と語るのをぼくは確かに聞いた。

むろん、自分の命に関わることはまず自分に責任がある。外国まで行って日本政府の手を煩わせたくはない。
しかし、そんな言葉から語り始める『領事』なんて、税金で雇っておく価値は無いなと感じさせられたのです。

りょうじ 【領事】
外国にあって、自国の通商を促進し自国人の必要とする援助および保護に当たる公務員。

(広辞苑)

 


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ボブスレーと事業仕分け [社会]

バンクーバー冬季五輪が閉幕しましたが、先日こんな新聞記事がありました。

 バンクーバー2010:ソリ競技、空回り 「名誉挽回」ならず
 ◇事業仕分けでマイナー名指し

 【バンクーバー小坂大、ウィスラー(カナダ)立松敏幸】バンクーバー冬季五輪も最終盤を迎えたが、政府の事業仕分けで「マイナー競技」と名指しされたリュージュ、スケルトン、ボブスレーの日本ソリ競技陣が苦闘中だ。ここまで入賞がなく、不注意で失格者も出た。26日(日本時間27日)に行われたボブスレー男子4人乗りでも日本チームは前半を終えて最下位。日本選手団は「ソリ競技をマイナーからメジャーに変える大会」(橋本聖子団長)と意気込んで今大会に臨んだが、空回りしている。

 ボブスレー男子4人乗りは2日間、計4回戦で行う。26日は1, 2回戦があり、1回戦19位の日本は2回戦終盤のコーナーで転倒。ソリが横転した状態でゴールしたものの完走した22チーム中最下位だった。操縦担当の鈴木寛選手(マネックス証券)は「不完全燃焼」と悔しがった。

 09年11月、行政刷新会議の「事業仕分け」でソリ競技は「普及していない競技に補助は必要か」と指摘された。今大会、ソリ3競技の最高成績はスケルトンの田山真輔選手(システックス)の19位。大半が完走するのが精いっぱいだ。さらにスケルトンとリュージュでは、女子選手が不注意による器材の不備で失格。「仕分け人」の指摘をはね返す活躍を期待していた橋本団長は「ショックだった」と明かす。

 世界のトップクラスは高い運搬費をかけソリを運び、海外を転戦する。これに対し、日本では日本オリンピック委員会(JOC)を通じた国の補助では十分ではなく、選手によっては年間数百万円の自己負担を強いられる。

 鈴木選手も資金が足りず、今大会のボブスレー2人乗りで使用したソリは、02年ソルトレークシティー五輪で使ったもの。

 外国製スーパーカーに中古車で挑むようなものだ。海外遠征も少なく、鈴木選手は「できることしかできない」とこぼす。

 民主党政権発足前、自民党内ではスポーツ庁(仮称)設立の検討が進んでいた。日本スポーツ界にすれば、国からの強化費増額に展望が開けていたが「政権交代で、すべてがパーになった」とJOC関係者。不況が追い打ちをかけ、名誉挽回(ばんかい)を期した五輪は成績不振。「マイナー競技」を取り巻く環境は一段と厳しさを増している。

(毎日新聞 Feb.28)

民主党政権に変わったといっても、「大きな者、強い者が元気であれば良い」という信念を持っている人が少なくないように思えるので、「マイナーな部分こそ公的に支える必要がある」とは考えないのでしょうね。

ただ、競技者の側も少し発想を変えていくべきではないかと思うのです。
競技団体の会長やら名誉会長やらに自民党の有名政治家の名を並べて便宜を期待しているのでは、いかにも無策です。民主党の政治家に変えろと言っているのではありません。

前の記事にも書きましたが、ドイツのテレビ局ではボブスレーやリュージュの大会が毎週土日に実況中継されており、会場にも大勢の観客が集まっていて大衆の関心を引き寄せているようです。

今回の五輪のボブスレー競技をNHKが放送していたのを見ましたが、アナウンサーと解説者のおふたりが、コース中の重要ポイントやこれまでのW杯成績、各選手のプロフィールなどを詳細に交えながらとても楽しめる実況中継をしてくれていたように思います。

マスメディアでは4年に1度しか取り上げてくれないでしょうが、自ら情報を発信する手段はいくらでもあります。
競技者(競技団体)の側が取り組みを工夫して関心を持って見てくれる人のすそ野を広げていけば、支えてくれるスポンサーも見つかりやすくなるのではないでしょうか。


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冬季五輪 [社会]

去年までの2冬は、ドイツの放送局が毎週土日に朝から晩まで実況中継する様々な種目のウィンタースポーツ番組を頻繁に見ていたので、見覚えのある顔を久しぶりに見ることができてうれしく思っています。

4年に1度だけスポットライトを浴びる日本の選手とは違って、常に多くの応援を受けながら競技を続けているドイツの選手は成績もよいようです。現地の17日時点でメダルは10個。国別で14個のアメリカに次いで2番手です。

バイアスロンの人気選手、マグダレーナ・ノイナー選手は7.5kmスプリントで銀、10km追い抜きで金を獲得しました。18日は15km個人が行われる予定です。走るのはめっぽう早く、競っている相手よりもペナルティーが1, 2個多くてもよい勝負となるので、射撃で大崩れしないことを祈ります。
ドイツの女子バイアスロン・チームにはハウスワルド選手というお母さんが韓国系の人がいます。去年、上位に食い込むようになってきた選手なのでこの人にも注目しています。

アルペンスキーのマリア・リーシュ選手は滑降で8位。見事入賞とは言え、なんとなく残念という感じがあるかもしれません。技術系の種目もこなす選手なので、18日の複合をはじめとしてこの後の活躍に期待することにしましょう。

日本では競技そのものよりも周辺での話題が拡大しているようです。
まず、服装が乱れていたと問題視された件。
ぼくもGパンを腰ではいていた知人に対して、「おい、ケツが見えているじゃないか」とパンツを引き上げた過去があって、あまり良くない印象を抱く方の年代に属している人間なのだろうと思います。
でも、それは服装に関する価値観の違いでしかないと考えることもできます。

問題は、どんな服装であるべきなのかが事前にルール化されていたのかどうかという点ではないのでしょうか。
「支給されたブレザー着用」などと漠然と示すのではなく。絵や写真も使いながらあるべき姿を示して、そこから外れたら処分もあり得ると明確に定められていたのか。そして選手に身近な指導者がそれを確実に伝達していたのか。

そのような手はずを講じていたのに、それを踏みにじられたというなら怒ってもしかたないけれども、手抜かりがあったのにそれを棚に上げて、一方の価値観だけを押しつけて選手のみを悪者にしてしまったのだとしたら、あまり良い役員陣とは思えません。

そもそも、ハーフパイプの競技会場を見ると、特有の雰囲気があるように思えます。
彼は、日常生活も含めてあのようなファッションスタイルを見せることによって、ファンの注目を引きよせ競技者として活躍する場を確保している面もあるのではないかと思います。 

もうひとつ、日本出身のフィギュアスケート選手が、ロシア代表として出場した件。
国籍を移したことが重々しいことのように取り上げられていますが、もっと気軽にとらえて良いように思います。

競技や練習に関するより良い環境を求めて国をまたぐことは珍しいことではありません。
国際大会への出場機会を得るために、新たな国籍を取得する例も数多くあります。

そのようにして競技に打ち込む人が日本からも現れたと、歓迎していればよいのではないでしょうか。

仕事の都合で北海道や沖縄から東京に住まいを移す人がいる。
花巻の高校生が、活躍する場を求めて所沢市の球団に入団する。
それらのことと同列に見なしてよいのではないでしょうか。


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エコポイント [社会]

エコポイントやらエコカー減税やらの政策目的は、エコロジーなの? それとも、経済対策なの?

出荷数量が順調だからと、メーカーが「延長せよ!」と叫んでいるし、景気対策として組む予定の補正予算の項目に入っているようだから、やはり経済対策と考えた方が良いのでしょうね。

『エコが目的』と言うのであれば、買い換えを奨励する事が本当に良いのかどうか、つまり燃費や消費電力ばかりでなく、製品が生産されて、利用され、廃棄に至るまでの過程全てを評価しなければならないように思います。電機・自動車業界を助けるという側面を後ろに隠して、耳障りの良い名前を前面に打ち立てるのはどうなんでしょうか?


そのことは、ひとまず脇に置くことにして…。

日本を出る前に家財の多くを処分してしまっていたので、今年帰国してから冷蔵庫とテレビを購入しました。
領収書や保証書を揃えて申請書類を作成し、『エコポイント事務局』なる所へ送付したのですが、何の音沙汰もないまま数ヶ月…。
HPをみるとご丁寧に赤い字で「1か月~2か月の時間を要しています」と堂々と表示されている。

書類を受け付けるのにそんな時間がかかるなんてまともな組織とは思えません。時間がかかるなら「書類は受領しました。処理のための時間をしばらくちょうだいします。」と目安を返信するのが大人の仕事じゃないか?

新聞の投書欄には、交換品に果物を選択したところさんざん待たせたあげくに「収穫期が過ぎて品物がないので他の物を選択せよ」と連絡が来たなんて話もありました。
すばやく対応できないのなら、季節の果物なんて交換品のリストに入れるべきではないでしょう。
事業の全体を統括して、作業を調整する機能が働いていないようです。

送られてきた領収書や保証書を1枚ずつ伝書鳩にくくりつけてメーカーや販売店に向けて飛ばし、真贋を鑑定しているというなら月単位の時間がかかっても仕方ないという気もするけれども、事務処理能力が追いつかなくて書類が山と積み重なっているのが本当のところだろうと想像します。

そんなお役所仕事をしているから、記録が消えたり宙に浮いたりするんです。


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