ドイツ訪問記録(10) [ドイツ]
まとめ
これはカイザー・ヴイルヘルム記念教会。西ベルリンと呼ばれていた時代の中心駅だったツォー駅のすぐそばにあります。1943年に空爆で破壊された建物が今もそのままに保存されており、戦争の無惨さを訴え続けています。
ヨーロッパの街を歩いていると、街頭で市民の意思表示行動を目にする機会が多いように思います。
ぼくが旅していた7月中旬は、ちょうどレバノンが激しい空爆にさらされていた時期でした。先日報告したユダヤ博物館に向かう舗道上では、40代くらいの女性がひとりで、クッション持参で路上にかがみ込んで「レバノンへの爆撃をやめよ!」と舗石にチョークで書き連ねているのに出くわしました。
話が脇道にそれますが、その女性の訴えかけの内容はもっともなことで同意できます。ただ、その場所がユダヤ博物館の前だったことから、もしかするとその女性はユダヤ人排斥を肯定する思想の持ち主なのかもしれません。
いつまでも今のような武力にまかせた対応が繰り返されていると、特定の集団全体を問題視する思想が勢いづいて、言論以外の方法で責めたてるおそれもあるのではと心配になります。互いの存在を認め合う関係へと、早く歩み出してもらいたいと思います。
話を戻して、他の国の雰囲気にふれることによって、身近な問題のとらえ方が少しだけ違ってくるものと思います。ぼくがここに文章を書き始めたのも、希望する世の中の実現に向けて、各々が意思表示することが大切だと強く感じたのがきっかけでした。機会を探って、またどこかを訪ねてみたいと思います。
ぼくはこの本を参考にして今回の旅程を計画しました。ポーランド、ドイツ、オーストリー等々にある、数多くのメモリアルサイトへのアクセス方法、簡単な地図、何が展示されているかなどが解説されています。
Concentration Camps: A Traveler's Guide to World War II Sites
- 作者: Marc Terrance
- 出版社/メーカー: Brown Walker Pr
- 発売日: 2000/10
- メディア: ペーパーバック
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