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ドイツ訪問記録(6) [ドイツ]

ザクセンハウゼン記念博物館(その3)


外周をフェンスで囲われた収容所の敷地の一角に、さらにコンクリートの塀が巡らされた刑務所区画があります。建物は一部分しか残されていませんが、独房がそこにあったことを示す基礎が連なっています。
そのそばには、写真のように木製の柱が3本立っていて、柱の上部には上向きに金具が突き出ています。後ろ手に縛り上げた収容者を、金具に吊り下げて拷問が行われていたといいます。

 
これは、クレマトリウムの跡。収容所の解放直前に隠蔽のため爆破された所を、掘り返して屋根をかけて保存しています。知られてはいけないことをやっていたという認識はあったようです。

クレマトリウムの近くには、医学者たちの研究室が並ぶ建物と解剖室が建つ医療区画があります。あえて写真は載せませんが、白い光を静かに反射するタイル張りの解剖台がふたつ残されています。
文字通り生身の人間を対象にして研究を進めたのですから、医学者たちにとっては恵まれた仕事環境であったのでしょう。「医学の発展のために」との思いこみで、行為を続けていた者もいたのかもしれません。
しかし、専門家としての役割以前に、人としての皮膚感覚に欠けていたといわなければなりません。
そしてこのことは、現代においても配慮が必要なことではないかと思います。


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