使命を見失った番犬 [メディア]
事故を起こした中国の鉄道が早期に営業運転を再開したことに対して、日本の新聞にも批判的な記事が載っています。中国国内の報道も引用しながら、「事故の検証が不十分なままで運転を再開するなんて…」と怒りすら感じ取れるような書きっぷりです。
こんな形で再開してしまっては事故のリスクを軽減出来ないじゃないかとはぼくも思うし、その論旨に異論はありません。
でもね、先月のことですよ…
経済産業大臣が、福島事故の検証をなおざりにしたまま他の原発には問題ないと営業運転再開に向けて動いた時に、日本の新聞は怒っていましたか?
『ストレステスト』という概念が出てきて再起動が難しい状況になった時、条件を後出しして混乱を招いたことが不適切だと、システムの安全確保から目を反らした論評をしていたじゃあないですか。
→ 安全確認とは何か? 懲りない面々
社会のwatchdogとしての役割をマスメディアは担っているなんていわれます。
また、中国は情報統制が厳しく都合の悪いことは報道されないといわれています。
上に記したような現状を考えた時、日本と中国のどちらのメディアが番犬としての立場をより大切にし、都合の悪いことでも記事にまとめ上げる意欲を有しているのか - よくわからなくなってしまいます。
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